デブ猫
吾輩は猫である。

名前はポポ。

どこで生まれたのかとんと見当もつかぬ。

この白いデブ猫(♀)との縁は
中学2年生の時に道端で拾った時にさかのぼる。
拾った時は生まれていくらも経っていない仔猫で、
やせていてノミだらけで、片手の手のひらに乗っかるくらい小さかった。
どうして母猫とはぐれてしまったのかはわからない。
捨てられてしまったのかもしれない。
朝、通学途中に見かけたときは
ほかに兄弟猫とおぼしき仔猫も数匹いたはずだった。
学校から帰って見に行ったときには、なぜかこの白猫しかいなかった。
思わず拾って帰ったが、うちで飼うことはできなかった。
比較的近所に住んでいた独居の祖母に泣きついて、そのまま祖母の家の猫になった。
名前はポポにした。
手のひらに乗っけるとフワフワの白い綿毛のようだったから、
道端に咲くタンポポのポポ。道端で出会ったし。
ということでわたしがつけた。
以来、17年が過ぎた。
やせっぽちだった仔猫は
文字通り祖母に猫かわいがりされて
ブクブクと肥大化して
いまや・・・
どこがタンポポじゃ。

ただの掃除用モップにしか見えんぞ。
しかし遺伝的にたまに生まれる、左右色違いの「オッド・アイ」の持ち主で、
目はビー玉のようで美しい。元々はなかなかの美猫なのである。

タイの王室では「カオマニー」というオッド・アイの血統種が飼われているらしいと、最近知った。
しかし高貴なのはあくまで純粋な血統種であり、ポポはただの野良。
オッド・アイの猫というだけならわりと目撃する機会は多いわけで。
以前友人が、道端でオッド・アイを目撃したと言って写メを送ってくれたりしたこともあった。
美しい猫だが、ものすごく珍しいわけではない。
そして、オッド・アイにありがちな遺伝らしく耳が悪い。
獣医さんが言うには、どうも聞こえていないらしい。
ポポは祖母にしか懐かなかった。
何回会いに行ってもわたしのことを警戒していて、
「おまえ、拾ってもらった恩を忘れたのかね」
と祖母が諭しても聞く耳持たずで(そもそもが聞こえていない)
祖母が少し留守にするだけでアオアオ鳴きわめき(聞こえないわりにものすごくよく鳴く)
気位が高く、触ると引っかかれた。
そんな感じが15年もの長い間続いて
変わることはないと思っていた矢先、転機が訪れた。
2年前、祖母宅に少しの間だけ住んでいたことがあった。
毎日顔を合わせているうちに少しずつポポに警戒されなくなってきた。
だからといって急激にわたしに懐くそぶりもなく、まぁこのままなんだろうな〜
と思っていたら、なんと祖母が倒れて緊急入院してしまった。
思いがけず、ポポと2人で暮らすことになった。
毎日ごはんをあげていたらだいぶ仲良くなれた。
他に頼る人がいないとわかったのか、
ドアを開けてくれと言われたり、
ごはんもせがまれるようになった。
PCで作業しようと電源を入れると、上に乗ってくる。邪魔なことこのうえない。

上から見てもキーボードを全面覆い隠してしまうボリューム。

いちおう首輪もしているのだが肉に埋もれてまったく見えない。
寒い日は無理矢理ポットの上に陣取る。

キミキミィ、ちょっとは自分のボリュームを考えたまえ。
うらめしニャ〜

無防備に寝ている姿はなかなかかわいい。
古池や〜 蛙飛び込む・・・・

後ろ姿の哀愁。
木陰は涼しいニャ〜

夏の暑い日は木陰で涼む。
今日は雨かァ・・・・・

雨の日は散歩に行くのをちょっとしぶる。
そんな2人の奇妙な暮らしがひと月ほど続いたあと、
祖母は奇跡的に回復して病院から戻ってきた。
間もなくわたしは祖母がすっかり元気になるのを見届けてから祖母宅を出た。
今も時間があると茶飲み話をしに寄る。
84歳の祖母とこの老猫は変わらず寄り添って暮らしていて、
その時間の流れがとても穏やかで気持ち良いので
さながら「My猫カフェ」といったところ。
引っかかれるからやっぱり触れんけど。
頭をそ〜っとナデナデ、くらい。
姿が見えなくてもポポがどこに居るのかは、
その日の気温でだいたい察しがつくのであった。
ナカダ マキ

名前はポポ。

どこで生まれたのかとんと見当もつかぬ。

この白いデブ猫(♀)との縁は
中学2年生の時に道端で拾った時にさかのぼる。
拾った時は生まれていくらも経っていない仔猫で、
やせていてノミだらけで、片手の手のひらに乗っかるくらい小さかった。
どうして母猫とはぐれてしまったのかはわからない。
捨てられてしまったのかもしれない。
朝、通学途中に見かけたときは
ほかに兄弟猫とおぼしき仔猫も数匹いたはずだった。
学校から帰って見に行ったときには、なぜかこの白猫しかいなかった。
思わず拾って帰ったが、うちで飼うことはできなかった。
比較的近所に住んでいた独居の祖母に泣きついて、そのまま祖母の家の猫になった。
名前はポポにした。
手のひらに乗っけるとフワフワの白い綿毛のようだったから、
道端に咲くタンポポのポポ。道端で出会ったし。
ということでわたしがつけた。
以来、17年が過ぎた。
やせっぽちだった仔猫は
文字通り祖母に猫かわいがりされて
ブクブクと肥大化して
いまや・・・
どこがタンポポじゃ。

ただの掃除用モップにしか見えんぞ。
しかし遺伝的にたまに生まれる、左右色違いの「オッド・アイ」の持ち主で、
目はビー玉のようで美しい。元々はなかなかの美猫なのである。

タイの王室では「カオマニー」というオッド・アイの血統種が飼われているらしいと、最近知った。
しかし高貴なのはあくまで純粋な血統種であり、ポポはただの野良。
オッド・アイの猫というだけならわりと目撃する機会は多いわけで。
以前友人が、道端でオッド・アイを目撃したと言って写メを送ってくれたりしたこともあった。
美しい猫だが、ものすごく珍しいわけではない。
そして、オッド・アイにありがちな遺伝らしく耳が悪い。
獣医さんが言うには、どうも聞こえていないらしい。
ポポは祖母にしか懐かなかった。
何回会いに行ってもわたしのことを警戒していて、
「おまえ、拾ってもらった恩を忘れたのかね」
と祖母が諭しても聞く耳持たずで(そもそもが聞こえていない)
祖母が少し留守にするだけでアオアオ鳴きわめき(聞こえないわりにものすごくよく鳴く)
気位が高く、触ると引っかかれた。
そんな感じが15年もの長い間続いて
変わることはないと思っていた矢先、転機が訪れた。
2年前、祖母宅に少しの間だけ住んでいたことがあった。
毎日顔を合わせているうちに少しずつポポに警戒されなくなってきた。
だからといって急激にわたしに懐くそぶりもなく、まぁこのままなんだろうな〜
と思っていたら、なんと祖母が倒れて緊急入院してしまった。
思いがけず、ポポと2人で暮らすことになった。
毎日ごはんをあげていたらだいぶ仲良くなれた。
他に頼る人がいないとわかったのか、
ドアを開けてくれと言われたり、
ごはんもせがまれるようになった。
PCで作業しようと電源を入れると、上に乗ってくる。邪魔なことこのうえない。

上から見てもキーボードを全面覆い隠してしまうボリューム。

いちおう首輪もしているのだが肉に埋もれてまったく見えない。
寒い日は無理矢理ポットの上に陣取る。

キミキミィ、ちょっとは自分のボリュームを考えたまえ。
うらめしニャ〜

無防備に寝ている姿はなかなかかわいい。
古池や〜 蛙飛び込む・・・・

後ろ姿の哀愁。
木陰は涼しいニャ〜

夏の暑い日は木陰で涼む。
今日は雨かァ・・・・・

雨の日は散歩に行くのをちょっとしぶる。
そんな2人の奇妙な暮らしがひと月ほど続いたあと、
祖母は奇跡的に回復して病院から戻ってきた。
間もなくわたしは祖母がすっかり元気になるのを見届けてから祖母宅を出た。
今も時間があると茶飲み話をしに寄る。
84歳の祖母とこの老猫は変わらず寄り添って暮らしていて、
その時間の流れがとても穏やかで気持ち良いので
さながら「My猫カフェ」といったところ。
引っかかれるからやっぱり触れんけど。
頭をそ〜っとナデナデ、くらい。
姿が見えなくてもポポがどこに居るのかは、
その日の気温でだいたい察しがつくのであった。
ナカダ マキ
Posted by アートスクールGUNGUN
at 2012年04月23日:22:58
│Comments(2)
ポポちゃんはマキさんに出会って
おばあちゃんと暮らすことになって
本当に幸せなネコちゃんですね~(^^)
ぽよぽよしててギュッと抱っこしたくても
抱っこできないのが残念ですが^_^;
気がつけば携帯にずいぶんポポの写真が溜まっていたので、せっかくなのでまとめてみました♪